こんにちは。
マイルズクラス編集長です。
2023年も早いものでもう4月です。
新年度ということで、目立たない場所に配置しているにもかかわらず、意外と読まれいてる不定期更新の運営マガジン第3回を発行しました。
どのような記事を書くか考えていたのですが、今回は私が普段YouTubeを見ていて「これは面白いな」と思った旅行系のYouTubeチャンネルを3つ紹介したいと思います。
マイルズクラスのYouTubeチャンネルとは毛色が全く違うチャンネルですが、どれも見応えのあるチャンネルなので、皆さんの余暇の過ごし方の参考にしていただければと思います。

マイルズクラス編集長
旅のガイドブックメディア『マイルズクラス』編集長。
WebメディアとYouTubeの企画運営・取材・コンテンツ制作を行っています。
【MILES CLASS LETTERS】
マイルズクラスの愛読者になりませんか?
オススメ記事、キャンペーン、メルマガ読者限定コラムなどをメールでお届けします
メールレター登録
おすすめのYouTubeチャンネル
GOROGORO KICHENさん
1つ目はGOROGORO KICHENさんのリッツ・パリのスイート宿泊動画です。
演者の井筒麻三子さんはパリ在住のライター・エッセイストの方で、ガイドブックに載っているようなTHE 観光旅行という動画ではなく、現地の生活者の目線でフランスのお店、場所、暮らしを紹介しているvlogチャンネルです。
YouTubeではあまり見かけない独特のカメラワークが印象に残る動画です。
演者と撮影者は役割分担されおり、演者の井筒さんがナビゲーターとしてホテルを紹介し、撮影はYasさんというプロのファッション写真家の方が行っているようです。いかにもYouTube的な画ではなく、テレビとも異なる独特の世界観と映像美が魅力です。例えるなら「美しいホームビデオのような映像」でしょうか。綺麗なのに作り物感や加工感がない自然な映像空間を楽しめます。
またYouTubeによくある視聴維持率を気にするあまりカットを多様したり、まくし立てて喋るようなこともなく、ゆったりとした映像なのに飽きることなく見ていられるんです。
好みの問題ですが、個人的に旅行動画にナレーションはいらない派なのですが、この動画を見てからは声が入っている動画もありかなと思えてきて、色々と刺激を受けた動画でした。
最近、YouTubeの実写撮影はiPhone14 Proで行っているのですが、いくら綺麗になったとはいえ、やはり本物のカメラで撮影した映像は全く違うなぁと実感させられます。
昔はYouTubeの定番カメラと言われていたPanasonicのGH5を使っていた時期もありましたが、iPhone12 Proあたりからスマホのカメラでも十分高画質だと感じるようになり、今は手軽さや機動力を重視してiPhoneでの撮影にシフトしました。
しかし、カメラで撮影した綺麗な映像を見ていると、やはり良いカメラで撮りたくなってしまいますね。個人的にiPhoneのカメラで撮影した動画は奥行き感の表現と接写に弱い印象を受けます。しかし、荷物の少なさとSDカードのトラブルを気にしなくて良い手軽さも捨てがたいので、当面はiPhoneで良いかな。
ちなみに、この動画で紹介されている「リッツ・パリ」は、マイルズクラスでよく紹介しているMarriottBonvoy加盟の「ザ・リッツ・カールトン」とは全く別物になります。なので、Bonvoyポイントやエリート特典などは受けることができないホテルなのでご注意ください。
EATRIP*PyonChanさん
2つ目はEATRIP*Pyon Chanさんのハワイ動画です。
このチャンネルでは、高級ホテルや高級旅館の紹介動画を中心に投稿されており、たまに飛行機、列車、クルーズ船などの動画を投稿されています。食事と旅行がテーマで「EAT」と「TRIP」をあわせて「EATRIP」という造語を作り出しており、独自のセンスを感じます。
旅行好きの方であれば、一度は視聴したことがあるのではないでしょうか。偶然ですが、私の両親もこのチャンネルを知っていることが最近わかり、毎回楽しみにしていると言っていました。ものすごいリーチ力。
EATRIP*PyonChanさんの動画は、1つ目に紹介したVlog形式のGORO GORO KICHENさんとはテイストが異なり、情報を映像と解説で伝えるガイドブック型の動画です。主に動画と動きを加えた写真を使用しながら、端的なテロップとナレーション解説で動画が進行します。
テロップとナレーションは、ワンセンテンス・ワンメッセージが意識されており、本当に必要な部分だけを端的に伝えてくれるので、冗長にならずとても見やすいのです。
マイルズクラスのホテル動画(編集長撮影分)もどちらかと言うとガイドブック型の動画なのですが、どうも1箇所ずつ漏れなく映していく癖があり、動画が単調になりがちなので、本当に必要な情報を厳選する引き算思考を身に付けたいところです。
YouTubeのアルゴリズムが普段と違う層にリーチしてくれた時は、再生数の割に登録者は増えるので、今の動画もテイスト自体はそんなに悪くないのかなと思ってはいるのですが。とはいえ、今の撮影方法はかなり時間がかかるので、色んな方の動画を参考にしつつ、クオリティと効率の両方を向上させていきたいなと考えています。
ちなみに旅行系の動画は優雅に遊んでいるように見られがちですが、現場の実態としては超ガテン系の体力仕事です。そうした裏側の実態を知っているので、旅行動画を配信している方は、伸びている伸びていないにかかわらず、基本的に敬意を払いたいと思っています。
そろそろ旅行 / Solo Solo Travelさん
最後に紹介するのは、そろそろ旅行 / Solo Solo Travel さんです。
このチャンネルでは、電車、バス、フェリー、飛行機などの搭乗記を中心に投稿されており、演者の男性が一人称視点で乗り物や食事の様子を紹介しています。
余計な声やBGMなどの装飾は一切なく、映像とテロップのみのシンプルな構成でありながら、現地のリアルな音や空気感が画面から伝わってきて、静的ながらも臨場感のある独創的なクリエイティブが魅力です。車窓に映る景色や、食器の音だけが聞こえてくる食事シーンは眺めているだけで楽しくなってきます。
これまで「列車の旅」というのは、あまり興味を持ってこなかったのですが、そろそろ旅行さんの動画を見ていると、最近は列車の旅も良いなと考えが変わってきました。こうした潜在ニーズを引き出してしまうところが、そろそろ旅行さんの凄いところなんでしょうね。
何をゴールに設定するかによって最適な手法は変わってきますが、旅行系動画の最終形は、そろそろ旅行さんのように、人工的な加工を頼らない自然な映像美でいかに魅せられる画作りが出来るかなのかなと、最近は思うようになりました。
おまけ
PIVOT公式チャンネル
チャンネル名 | PIVOT公式チャンネル |
動画 | 【アトキンソンのインバウンド経済論】予想以上のスピードでインバウンドが回復/中国抜きでも急増の理由/安物を売っても意味はない/問題は人手不足/デザインセンスが悪すぎる |
最後に旅行系ではないのですが、興味深い内容だったのでおまけで1つ紹介します。
経済メディアPIVOTにて配信されていた「インバウンドビジネス」をテーマに論じる動画です。
消費者向けというよりは、旅行業界に携わっている事業者向けの内容ですが、そういった内容に興味がある方にとっては面白い動画だと思います。
ゴリゴリの新自由主義者で有名なデービッド・アトキンソン節が炸裂しており、極論も多いので一概に鵜呑みにする必要はないという思いますが、話している内容自体は興味深いものが多かったです。
中でも興味深かった内容をまとめると、次のような感じです。
- 安いから日本に行こうと考える人は少ない
- 東南アジアの人は外国旅行や買い物に慣れている
- 人が流動的だと生産性は向上しにくい
- 付加価値とデザインはセット
- 日本はクリエイティブに対する評価が低い
- ホテルのリピーターを増やすには内装が異なる部屋を増やす
- インバウンド戦略を日本人同士で考えてはダメ
- 日本の決裁権者は良いモノを消費・経験している人が少ない
- 縮小思考(10円上げる方法より、10円下げる方法を考える)
実際にプロダクトを持って運営している側と、外野から机上の空論で語る側では見えてる世界が違うので、お互いの意見を鵜呑みにし過ぎず、一歩引いた目線で見る必要はありますが、理論としては納得させられる部分が多かったです。
しかし、こういった耳が痛い内容は「わかってはいるけど・・」と言いながら目を背けて、現状維持に徹するイメージがありましたが、最近は潮目が変わってきたように感じます。
今後の日本においてインバウンドビジネスが重要になってくるのは間違いないと思います。
昨今は都内や外資系を中心にホテル代の高騰が続いており、おそらく今後も加速するでしょう。
最近、親切の商業施設やホテルのリリースを見ていると、よく目にするのが「海外富裕層の取り込み」というキーワードです。
業界全体が「海外・富裕層・高単価」の3つを重視して動いてることがわかります。
2023年の2月にホテル代が高騰していると言われる東京で「ザ・リッツ・カールトン東京」と「東京エディション虎ノ門」に宿泊してきましたが、そこで感じたものは多くあります。
東京エディション虎ノ門では、体感ですが宿泊者の9割以上は外国人という印象を受けました。
朝食を食べにレストランへ行くと「Your Room Number?」と聞かれて、「え?英語でやり取りするの?」という感じで、まるで海外のホテルに来たようでした。
席に着席してからも英語で説明が始まり完全に外国人客扱いで、一応日本語が可能か聞いたら、流暢な日本語に切り替えてくれて「おぉ・・もう日本人のお客さんはほぼいないと思われているのか」と思わせられる一幕でした。
しかし、外資系ホテルの現状だけを見て業界全体を語るのは少し短絡的かもしれません。先日、淡路島の内資系ホテルに宿泊した際は、一泊10万円程度で外資系より少し安いくらいの価格帯でしたが、宿泊者は非常に多く、見た感じほぼ日本の方でした。これが今後どう変化するのかは要注目です。
あとがき
足元では「海外・富裕層・高単価」に舵を切り始める旅行業界。
3年の時を経て、アフターコロナの幕が開けた日本の旅行業界はどう変化していくのか。
旅行というニーズ自体が減ることはないと思いますが、ニーズの内訳はコロナ渦の3年とは大きく変わってくると思います。いわゆる高級ホテルは頑張れば誰でも手が届く存在から、再び高嶺の花へとシフトしていることから、需要の母数はかなり減ることが予想されます。地元のホテルに泊まったり、旅行でわざわざ遠くまで来てホテルでゆっくり過ごすという人も全体で見ればかなり少数派でしょう。
需要やニーズの変化に合わせて、私が運営するメディアのポートフォリオの中で、マイルズクラスが果たす役割も徐々に変化していく必要があります。
あとコロナとは関係ありませんが、お得に旅行をする上で「ポイント」の存在はとても重要です。
手間暇はかかりますが、かけた分だけのリターンはあるので、札束でパワープレイが出来るような方以外にとっては、ポイントを利用しない手はないでしょう。私も使えるものは使っておいた方が良いという考え方です。
しかし、私自身はポイントに将来性はあまりないと考えています。
日本人はポイントが大好きで、お店やサービスを利用すると猫も杓子もすぐポイントが付きます。
せっかくポイントが貯まったのだから、次回もここを使おうとなりやすいので、リピーターを増やす施策としてポイントは非常に優れています。
潮目が変わると感じたのは、2021年から上場企業(公認会計士の会計監査を受ける企業)は、IFRS(国際会計基準)の適用が必須になったことです。
専門家ではないので具体的な解説は控えますが、簡単に言うと。
これまで日本のポイント制度には明確な会計基準がなく、会計処理に関しては事業者の判断に任せられていました。しかし、IFRS(国際会計基準)適用後は、企業がポイントを発行した分だけ、売上高から差し引かなくてはならなくなる。つまり、ポイントを配れば配るほど企業側の会計上の負担が増えるようになります。
IFRS(国際会計基準)では、ポイントやマイルが「利用」または「期限切れ」になるタイミングで、初めて売上に計上できるようになることから、発行する企業側としては「ポイントは貯め込まずに早く使って欲しい」と考えるようになるのが自然でしょう。
実際、この2〜3年で「期間限定ポイント」や「期間限定マイル」といった、通常より有効期限の短いポイントを発行する企業が増えています。
ポイント経済圏で有名な楽天も、この2〜3年でポイント還元をどんどん縮小しており、楽天モバイルの影響などもあるとは思いますが、それよりもIFRS(国際会計基準)時代を見据えて、ポイント制度を段階的に縮小しているのは明らかでしょう。
上記のような理由から、ポイントが無くなることはないにしても、拡大することはほぼないと考えています。
おそらく今後も「ポイント還元率ダウン」「必要ポイント数の増加」「期間限定」「ポイント付与に上限」といったニュースを見る機会が増えてくると思います。
なので、私個人の考えとしては、ポイントは「将来の為に貯めておく」より「使えるうちに使っておく」ことを推奨しています。
そして、ポイントを利用した上質な旅行というのは、短期目線では有効ですが、長期ではキャッシュを稼ぐ力の方が重要になってくると思います。
現行のポイント制度は上手に活用しつつ、徐々にポイント依存からキャッシュ思考へシフトする準備を今から始めておく必要があるなと感じています。
最後までご覧いただきありがとうございました。
マイルズクラスのWebメディアは、当初はYouTubeの補助的な位置付けでしたが、最近は単独でも力を発揮するようになってきたので、今年はWebメディア版も強化していきたいと考えています。
運営マガジンも不定期ですが更新を続けていく予定です。
今後ともマイルズクラスをよろしくお願いいたします。
マイルズクラス編集長

マイルズクラス編集長
旅のガイドブックメディア『マイルズクラス』編集長。
WebメディアとYouTubeの企画運営・取材・コンテンツ制作を行っています。
【MILES CLASS LETTERS】
マイルズクラスの愛読者になりませんか?
オススメ記事、キャンペーン、メルマガ読者限定コラムなどをメールでお届けします
メールレター登録