ニューヨークにある世界的に有名な”音楽の殿堂” 『カーネギー・ホール』について紹介します。
カーネギーホールとは
『カーネギー・ホール』はニューヨークのミッドタウンにある世界的に有名なコンサートホールです。
鉄鋼王として名を馳せた『アンドリュー・カーネギー』によって1891年に建てられた。かつてはニューヨーク・フィルの本拠地でもありました(現本拠地はデヴィッド・ゲフィン・ホール)
過去には、チャイコフスキー、ラフマニノフ、ドヴォルザーク、マーラー、ジョージ・ガーシュウィンなどの有名音楽家たちがこのホールで演奏してきている。もし叶うのであれば、ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」、ガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」、チャイコフスキーの「1812年(序曲)」などの曲をこの場所で聴きたいものである。
クラシック音楽がメインではありますが、ロックやポップ、ジャズなどのポピュラー音楽のコンサートも開催されており、イギリスの有名ロックバンド「ビートルズ」もこのホールでコンサートを開催したことがある。
日本人による公演実績も多く、ピアニスト辻井伸行のソロリサイタルや、元X JAPAN・YOSHIKIによるオーケストラのクラシックコンサート、市川海老蔵による歌舞伎公演なども行われてきました。
1891年の開館以来、数々の歴史に残る名演奏会の舞台として選ばれ続けてきた『カーネギー・ホール』は、世界中の音楽家やアーティストが憧れる舞台として『音楽の殿堂』と呼ばれるようになりました。
レンガとテコラッタで装飾されたルネッサンス様式の外観は、その歴史と偉業の重厚感をより際立たせます。レトロでクラシックな内装も見応えがあります。もしニューヨークに訪れた際は、この歴史ある舞台で奏でられる音楽を楽しんでみてはいかがでしょうか。
アクセス
施設 | Carnegie Hall(カーネギーホール) |
住所 | 881 7th Ave, NewYork, NY |
最寄り駅 | 57 St-7 Av駅 57 St駅 |
HP | 公式サイト |
ドレスコード
カーネギーホールでコンサートを鑑賞する際、ドレスコードが気になる方も多いと思います。ドレスコードは一概に決まっているものではなく、鑑賞するコンサートの種類、格式、座席のランクによって変わります。
今回はMET管弦楽団(The MET Orchestra)によるオーケストラのクラシックコンサートでしたが、来場者は全体的にスマートカジュアルという感じでした。
もし鑑賞する公演が、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の定期公演など、格式の高い公演の場合は、もう少しフォーマル寄りの服装が求められると思います。一般的なコンサートであればスマートカジュアルであれば基本的に問題ありません。
鑑賞するコンサートの種類、格式、座席に合わせて適切な服装を身にまといましょう。
チケット購入方法
カーネギー・ホールのコンサートチケットは公式サイトから購入できます。
鑑賞したい公演が決まっている場合は「虫眼鏡マーク」から公演名を検索します。滞在期間や公演日で検索したい場合は、右上の「Calender」をクリックして、表示されたカレンダーから希望の公演を選んで予約画面に進みます。
各カレンダーの日付の下に「公演名」「開演時間」「ホール名」が表記されています。
座席の種類
カーネギーホールには「Stern Auditorium / Perelman Stage」「Zankel Hall」「Weill Recital Hall」と3つの音楽ホールがあり、写真で紹介しているメインホールは「Stern Auditorium / Perelman Stage」になります。
公演時間の横に「SA/PS」と表記されているのがメインホールでの公演なので、もしメインホールでの鑑賞を希望している場合は「SA/PS」と表記されているか確認しましょう。
表記 | 開催ホール |
---|---|
SA/PS | Stern Auditorium / Perelman Stage(スターン・オーディトリウム / ペレルマン・ステージ) |
ZH | Zankel Hall(ザンケルホール) |
WRH | Weill Recital Hall(ウェイル・リサイタルホール) |
メインホールである、Stern Auditorium / Perelman Stage(スターン・オーディトリウム/ペレルマン・ステージ)の座席構成は下記のようになっています。
Parquet(1階)
『Parquet』は1階席で一般的に「オーケストラ」と呼ばれる席ですが、カーネギーホールは「Parquet」と呼ぶみたいです。
前方センターが最も高く、サイドや後方のリア席になるほどチケットの値段が安くなります。カーネギーホールは後方でも舞台が見切れることはないので音楽は十分に楽しむことができます。
Blavantnik Family First Tier(2階)
『Blavantnik Family First Tier』は2階席になります。
8席ごとに区切られており、いわゆるボックス席になります。
ステージから遠すぎず全体を高い場所から見渡すことができることから「最も高い席」になります。しかし、ボックス席の後方だと前の席の方でステージが見えにくかったりします。また両脇の席だとステージが見切れしまうことがあるため、良好な座席位置が取れない場合は無理に取る必要はないかと思います。
Second Tier(3階)
『Second Tier』はややこしいですが3階席になります。
基本的な構造は2階席と同じです。3階席の方がチケット料金が安いので、2階席で微妙な位置の席を取るくらいであれば、3階席で前方席やセンター寄りの席を取った方が良いかもしれません。
Dress Circle(4階)
『Dress Circle』は4階席になります。
ステージからの距離は少し遠くなります。座席に勾配があるので、前方の方の頭に遮られてステージが見えないといったことは少ないと思います。しかし、後方リア席だと5階の天井が視界に入り圧迫感があるかもしれません。
Balcony(5階)
『Balcony』は5階の最上階席になります。
ステージからの距離は遠いですが、高い位置から全体を見渡すことができます。座席もかなり勾配があるので、後方でも前方席の方が被って見えないといったことは少ないと思います。
カーネギーホールの座席
「Parquet(オーケストラ席)」のセンター・中間ミッド席あたりからの眺めです。
ステージ全体を真正面から見渡すことができます。
「Parquet」の右サイド・中間ミッド席あたりからの眺めです。
オーケストラや指揮者を斜め横の角度から見ることができ、指揮者の表情もよく見えます。
「Parquet」の左サイド・中間ミッド席からです。
ステージが見切れもこともなくオーケストラ全体を見渡せます。
1階から見た上層席です。
2階「Blavantnik Family First Tier」3階「Second Tier」はボックス席になっているのがわかります。
ボックス席は前方の席が確保できない場合、他の席を選ぶのが個人的にはおすすめです。
5階の「Balcony」です。
ステージからの距離が遠くなるというデメリットはありますが、座席に勾配があるので前方席の頭でステージが隠れて見えないという心配は少ないのがメリットです。
5階「Balcony」のセンター・後方リア席からの眺め。
高い位置からホール全体を一望できます。
演奏者の表情や細かい動きが見えにくい点が気にならなければ良い席だと思います。
5階「Balcony」の左サイド・後方リア席からの眺め。
場所によってはステージ端が見切れてしまう場合があります。
ステージからの距離が遠い点が気にならなければ問題ないと思います。
見学ツアーも開催
「クラシック音楽なんて聴かないけど、カーネギーホールは見てみたい」という方には、ガイドツアーに参加してホールの見学だけをすることもできます。公式サイトから予約可能で、ホールのスケジュールが許す限り、月曜から土曜の11:30・12:30に開催されます(平日は13:30から開催される場合もある)
公式サイトの「Visit」→「Guided Tours」→「Public Tours」→「In-Person Public Tours」から参加できる日程を選んで申し込むことができます。
まとめ
『カーネギー・ホール』は1891年の開館以来、”音楽の殿堂”として世界の名だたる音楽家やアーティストの公演が行われてきました。
チャイコフスキー、ラフマニノフ、ジョージ・ガーシュウィンなど、誰でも一度は聞いたことがある偉大な音楽家たちが、かつてこのホールで演奏してたというだけで感慨深いものがあるでしょう。
ニューヨーク観光で立ち寄る方は少ないかもしれませんが、もし滞在期間が長く時間に余裕があるのであれば、世界有数のコンサートホール『カーネギーホール』でゆっくり音楽鑑賞を楽しんでみてはいかがでしょうか。