今回は京都府京丹後市の夕日ヶ浦温泉の高台にある大人専用の宿『佳松園 別邸ふうか』をご紹介します。佳松苑別邸ふうかは中学以上の方限定となっており、プライベート空間を重視し静かで快適な宿泊をしたい方向けの温泉旅館となっています。客室は全部で18室で混み合うことはなく、全室から日本海を一望できるパーシャルオーシャンビューとなっています。旅館自体は歴史がありますが、客室は2019年、ロビーラウンジは2022年秋にリニューアルされており、古き良き旅館とモダンが心地よく融合されています。今回はコンセプトフロア6階「りっか」の客室を一休.comで予約して宿泊しましたので、お部屋・夕朝食、ラウンジ碧などのサービスを中心に紹介します。
宿泊情報
ホテル・旅館名 | 佳松苑 別邸ふうか |
部屋タイプ | コンセプトフロア 6F りっか |
開業年 | 2019年7月19日リニューアル |
宿泊時期 | 2023年8月 |
アクセス
住所 | 京都府京丹後市網野町木津247 |
交通アクセス | 車(大阪から2時間30分) 車(京都から2時間30分 車(姫路から2時間) 電車(大阪・京都から3時間) 飛行機(伊丹空港から1時間30分) ※電車・飛行機の場合『夕日ヶ浦木津温泉駅』までの送迎有り |
佳松苑 別邸ふうかを写真で紹介
佳松苑 別邸ふうかを写真付きで紹介します。
駐車場・エントランス
国道178号線の道沿いに入口があります。
入口でスタッフの方が荷物を預かってくれます。
エントランス前にはタイなどの東南アジアでよく見るトゥクトゥクが停まっていました。もし海に行く場合、近くの夕日ヶ浦海岸まで送迎してもらえます(夕方まで)
ロビー
エントランスを抜けると正面に松のインテリア、奥に全面ガラス張りで明るく開放感のあるロビーが広がります。
暖炉を囲む天井高のロビーラウンジ。
こちらは2022年秋にリニューアルされたばかりで綺麗かつモダンな造りです。
ガラス張りの窓からは庭園を見渡すことができます。
暖炉を囲むように椅子やソファが並びます。
ロビーラウンジ横にはRELAXCAFE COCOやお土産コーナがあります。
京都丹後など地場の名産物などが販売されています。
アイスクリームやお酒、ソフトドリンクなども販売されています。
今回は別邸ふうかでの宿泊なのでロビーラウンジ横の通路から別邸に行きます。
館内マップも載せておきます。
右下が本館マップ、左上が別邸のロビーマップです。
大浴場
夕日ヶ浦温泉に湧き出る温泉は「美人の湯」と呼ばれ、さらりとした温泉になっています。
大浴場は室内風呂のみの「流風」とサウナや露天風呂もある「風光」の2箇所があり日替わりで男女入替制となっています。
別館の建物の外にある『流風』
『流風』の温泉は室内風呂のみで大窓から外の竹林を眺めながら浸かることができます。
こちらは露天風呂やサウナ等はありません。
客室フロアに向かう途中のある別邸ロビー。
もう1つの温泉『風光』は別邸ロビーと客室エレベーターの途中にあります。
『風水』は内風呂やサウナと写真のような露天風呂もあります。
個人的には『風水』の方が設備が充実してるので、おすすめです。
館内着として使用できる浴衣は廊下に置かれています。
客室内に浴衣はありませんので、こちらで好みの柄のものを選んで部屋に持っていきます。
女性用の浴衣は柄が豊富でしたが、男性用は1パターンだけでした。
平成16年には皇族の高円宮妃殿下も泊まられたことがあるそうです。
客室(コンセプトフロア6F りっか)
別邸ふうかは全8階。
今回宿泊するのは6階コンセプトフロアの『りっか』になります。
1階 | ・食事処 風水 ・大浴場(流風・風水) ・貸切風呂 |
2階〜4階 | スタンダードフロア客室 |
5階〜7階 | 特別フロア客室(コンセプトフロア) |
8階 | フロント・ラウンジテラス碧 AO |
今回紹介するのは6階の角部屋『601』のお部屋です。
客室は52㎡なので、ゆとりがあり広々としてます。
床は琉球畳になっており、和室でありながらモダンな印象を与えます。
ベッドはシモンズ製のダブルサイズです。
角部屋は横の壁にも窓があるので採光もあります。
リビングスペースには広いソファと大型テレビがあり自宅にように寛げます。
バルコニー側の窓にはテーブルと椅子があり、景色を眺めながら寛いだりお茶を飲んだりできます。
海岸は西側なので晴れていれば美しいサンセットを拝むことができます。
バルコニーはガラス手摺になっており夕日ヶ浦海岸を一望できます。
客室(洗面台)
こちらは洗面台、一面に大きな鏡があります。
洗面台周りのスペースも広く使いやすいです。
アメニティには、歯ブラシ、ヘアブラシ、コットン、シャワーキャップなど。
ヘアリキッド、ヘアトニック、アフターシェーブローション、メイク落とし、ボディタオル等。
ドライヤーはシャープ製のIB-GP9が採用されています。
引き出しの中やカゴの中にはハンドタオルやフェイスタオル。
バスタオルはクローゼットの中に入っています。
客室(室内温泉)
部屋には展望付きの室内温泉風呂があります。
浴室内はグレーを基調としたシックな雰囲気。
窓からは豊かな日本海を眺めることができます。
今回は6階ですが3階以上なら窓から海を眺められるそうです。
日中であれば外からの目を気にする必要もないと思います。
バスタブと洗い場は一体型となっています。
シャワーにはファインバブルシャワーヘッドが採用されており、細かい気泡でミストのような柔らかい肌当たりです。
シャンプー、コンディショナー、ボディソープはボトルで用意されています。
入浴中は襖扉を閉めることでこのような密閉空間を作ることができます。
客室(ミニバー)
こちらはミニバーのコーナー。
エスプレッソマシンとコーヒーカプセル、お茶用の電子ポット。
無料のミネラルウォーターとワイングラス、おしぼり等もあります。
冷蔵庫には水やお茶、オロナミンCや林檎ジュースなどの他に、ビール、ハイボール、ワインなどのアルコール類が入っています。
ちなみに、この冷蔵庫の飲み物はアルコールも含めて全て無料サービスでした(2023年8月時点)
近くにコンビニ等がない分これは嬉しいサービスですね。
宿泊者は8階の専用ラウンジがあるので、そちらで飲み物を頂くこともできます。
引き出しの中にはお茶セット。
グラスやティーカップセットもあります。
テーブルにはPanasonicのBluetoothスピーカーがあり、スマホと接続して音楽を流すこともできます。
客室(クローゼット)
こちらはクローゼット。
大浴場に行く時用のバッグとバスタオルがあります。
大浴場はフェイスタオルが取り放題になっていたので、部屋から持って行くのはバスタオルだけで十分です。
浴衣よりもカジュアルに切れる館内着もあります。
下駄箱には草履とスリッパが入っており、館内もこちらを履いて移動できます。
客室(トイレ)
トイレは廊下の奥にあります。
ウォシュレット機能付きの電子トイレ。
個室タイプなので安心です。
ラウンジテラス 碧 -AO-
別邸ふうか宿泊者は最上階8階の『ラウンジテラス 碧 -AO-』を利用できます。
こちらは2023年春に新設された宿泊者専用ラウンジ。
営業時間中はアルコールやソフトドリンクをフリーで頂くことができます。
モーニングの時間帯はコーヒーを飲みながら新聞を読んだり、朝食前や朝食後のリラックスタイムを愉しむこともできます。
晴れた日のテラスからのサンセットは名物で一見の価値ありです。
モーニング | 6:00-10:00 | フリードリンク 新聞 |
カフェ | 15:00-17:00 | フリードリンク フィンガードルチェ |
ラウンジ | 17:00-23:00 | フリードリンク |
ラウンジテラスは室内も全面ガラス張りで夕日ヶ浦海岸を一望できます。
室内の全ての席でパノラマを楽しめるようになっています。
ゆっくり寛げるソファ席もあります。
テラスではグラスを片手に景色を潮風を浴びながらパーシャルオーシャンビューを愉しめます。
ラウンジのドリンクバーコーナー、宿泊者は営業時間中はフリーで頂けます。
ビールやワイン、ポップコーンやスナック類など。
カフェタイムはクッキーなどのお菓子類もあります。
最近は宿泊者用ラウンジを新設する旅館が増えましたね。
某ホテルグループの影響でしょうか。
ラウンジテラスからのサンセットは見応えがあります。
この日は曇りがちだったのでサンセットは期待していなかったのですが、ギリギリ見れるとスタッフの方が教えてくれたのでテラスまで見に来ました。
サンセットタイムにはノンアルコールカクテル『マジックアワー』も提供されます。
みなさん、グラスを片手にサンセットを眺めたり写真を撮ったりしていました。
天候が良ければ、ぜひサンセットをラウンジテラスで愉しみましょう。
夕食(風水)
夕食は別邸1階のお食事処『風水』にて夏の創作会席を頂きました。
今回は『夏の創作 月下香会席』
お酒を重視する方で食事の献立を控えめにしたプランもあるようです。
まずは食前酒。
自家製果実酒とのことでしたが味はブドウ酒のようでした。
アルコール度数が高いのか少量ながらカッとくる感じでした。
こちらは生揚げ醤油。
こちらは後ほどのお造りに合わせて頂きます。
素麺用の出汁を蓮の葉を通して作ります。
先付
素麺南瓜、マイクロトマト。
前菜
太刀魚南蛮巻き、焼き茄子浸し、卸し生姜、削り鰹節、鬼灯トマトワイン煮、蓮芋雑魚小袖寿司、夏鴨蒸煮。
御椀
水雲仕立て、養老豆腐、赤甘鯛、透し冬瓜、口百草生姜。
夕日ヶ浦海岸の早朝に発生する霧をイメージしたお造り。
サーブ時の演出に拘っているらしく「ぜひ動画撮影してください」と仰っていました。
台の物
但馬牛炙りサンチュ包み
胡瓜、ブロッコリースプラウト、蓮根の金平、コリアンソース山椒味噌。
こちらが炙りの但馬牛
野菜や調味料と但馬牛をこのようにサンチェで巻いて頂きます。
煮合せ
才巻海老と夏野菜の焚き合せ最中
焼肴
丹後の岩牡蠣 松前焼
昆布の上で岩牡蠣を焼いて頂きます。
琴引きの塩とフィンガーライム(酸っぱいのでお好みで)を岩牡蠣に付けて食べます。
鍋物
鱧VS鬼海老
鱧と鬼海老、レタス、水菜、椎茸、豆腐。
しゃぶしゃぶにして頂きます。
鍋のあとは『リゾット風雑炊』または『山山葵ご飯』のどちらかを選択して頂けます。
今回は『リゾット風雑炊』にしました。
リゾット風雑炊にチーズ、刻み海苔、山山葵を入れることもできます。
チーズは温かいうちに入れてしまった方が良いと思います。
ラストの雑炊が食べごたえあるので一気にお腹が膨れます。
デザート
ブロッコリーの御汁粉、バニラアイスクリーム、メロン。
ブロッコリーのおしるこって変わってるなと思いながら食べてみましたが、ブロッコリーとあずきの味がして甘く意外とイケる味でした。バニラとメロンもさっぱり甘くて締めに丁度良かったです。
食事はかなりボリュームがあるので、少食の方は量控え目コースの方でも十分かと思います。
朝食(風水)
朝食も夕食と同じ場所である『食事処 風水』で頂きます。
ちなみに座席は4人掛けで、食事中は天井のすだれを降ろせるので半個室のようになります。
朝食は会席仕立ての和朝食です。
美人の湯という温泉に合わせて、美肌に良いとされるコラーゲンや豆乳などを使用した美活朝食となっています。
朝食は鍋料理も含めて最初に全てセットしてもらえます。
ご飯やお味噌汁もあるので朝からかなりボリュームがあります。
通称『美肌鍋』
コラーゲンが多く含まれるフカヒレ入り、血行を良くするお豆腐や、舞茸、海藻など厳選された素材の鍋を頂けます。
前菜、焼き魚、卵料理などもあります。
前菜は5種の野菜。
焼き魚は丹後の干物。
だし巻き玉子などなど。
無調整豆乳をベースにオリーブオイルや白味噌などで仕上げたバーニャカウダーソースです。
こちらのソースを野菜に付けて食べます。
かなりボリュームがありますが、味自体はあっさりしているので、ゆっくり食べると丁度良い感じです。
海水浴施設
外にはシャワーコーナーがあります。
もし海水浴に行かれた場合は、旅館に戻る前にこちらのシャワーコーナーで砂灯を落としておきましょう。
干し竿スペースもあります。
夕方(16時ぐらい)までは旅館と夕日ヶ浦海岸の間とトゥクトゥクで無料送迎してもらえます。
利用したい場合はフロントでお願いして送ってもらいましょう。
佳松苑 別邸ふうか まとめ
『佳松苑 別邸ふうか』は大人専用の宿で宿泊者は中学生以上という条件付きの宿となっています。露天風呂付きの客室や温泉もあり、お料理も充実しているので、静かでゆっくりした旅行を楽しみたい場合におすすめの旅館です。
ロビーや客室はここ数年でリニューアルされているので綺麗で和モダンな雰囲気です。2023年春に新設された宿泊者専用のラウンジテラスも静かで快適に利用できました。別邸ふうかの客室は全18室で宿泊者の母数も多くないのですし、旅館なので夕朝食も用意されているので、ラウンジも混み合うことなく落ち着いていました。
客室は全室パーシャルオーシャンビューで日本海を一望できますが一番の見どころはサンセットです。
今回は曇り気味でサンセットは期待してなかったのですが、夕食中にスタッフの方に「サンセットが見られるかもしれないからテラスに行って見られますか?」とお声かけいただきました。食事を止めてまで見に行くべきか悩みましたが、他の方も行っていたので流されてラウンジテラスまで行くことにしました。結果としては見て行って良かったです。時間と共に空の色合いが変わっていく情景はとても美しかったです。天候次第ではありますが、可能であればテラスからのサンセットは見ておくことをおすすめします。
他の方もクチコミなどで書かれていますが、こちらの旅館はスタッフの方の接客や対応が丁寧でとても好印象でした。ホテルや旅館はハードも大事ですが、最も印象を左右するのはソフト面だと思います。どれだけ食事や景色や設備が良くてもソフト面が微妙だと人には勧めにくいのですが、ソフト面が良いと多少のマイナス点があっても安心して勧めることができます。人の重要性について改めて感じさせられました。
夕日ヶ浦温泉の近くで温泉宿を探されている方には自信を持っておすすめできる旅館です。