今回は栃木県日光市にあるザ・リッツカールトン日光をご紹介します。ザ・リッツカールトン日光は標高1,200メートルの高地に位置し奥日光と呼ばれる場所にあります。
近くには手つかずの自然が多く残っており、中禅寺湖畔、男体山、華厳滝など雄大な自然を体験することができます。19世紀には各国外交官の避暑地として利用されていた歴史もあり、近隣には英国やイタリアの大使館別荘記念公園などがあります。
今回は夏の滞在でしたが、全国で連日35度を超える記録的猛暑と報じられる中、朝は20度、日中も25度程度で列島猛暑が嘘かと思うくらい涼しく快適に過ごすことができました。日光は紅葉が見れる秋が人気ですが、夏の避暑地としてもおすすめできるホテルです。この記事ではリバーサイドガーデンビューの客室やアフタヌーンティーなどのサービスを中心に紹介します。
リッツカールトン日光の朝食に関する詳細は下記の記事で紹介しています。
動画レポート
下記リンクからジャンプするとみたい部分だけをダイジェストで視聴できます。
宿泊情報
ホテル名 | ザ・リッツ・カールトン日光 |
部屋タイプ | マウンテン棟・リバーサイドガーデンビュー |
ランク | ラグジュアリー |
開業年 | 2020年 |
宿泊時期 | 2023年7月 |
アクセス
住所 | 栃木県日光市中宮祠2482 |
交通アクセス | JR・東武日光駅から東武バスで約37分 JR・東武日光駅からタクシーで約35分 |
JR日光駅・東武日光駅からバスの場合、行きはホテル前に停車します。
帰りはホテル前ではなく華厳滝方面(東側)に歩いた場所にある中禅寺温泉駅から乗車します。
ザ・リッツカールトン日光を写真で紹介
YouTubeのホテル紹介動画を写真付きで紹介します。
外観・エントランス
ザ・リッツカールトン日光はいろは坂を登った先の道路沿いにあります。東武バスを利用する場合は、こちらのホテル前のバス停に停車するので降りてすぐホテルに行くことができます。
マイカーやレンタカーで来た場合はこちらの駐車場に停めれます。
石造りのファザードで静寂な印象、スタッフの方が荷物を預かってくれます。
こちらのアプローチからホテルの中へ入ります。
こちらはベンチかと思ったら男体山をイメージしたアート作品でした。館内には日光の土地にゆかりがある様々なアート作品が展示されています。
ロビー・レセプション
エントランスを抜けると木の温もりを感じさせる和モダンなアライバルロビーが広がります。
ロビーの窓からは石庭を見渡すことができるようになっている。
壁を挟んだ奥にフロントデスクがあります。机の端には松の盆栽が飾られていました。
アライバルロビーの正面には赤い門のアートが印象に残ります。人間の心情や琴線を表現しており壁の向こうにある中禅寺湖への門となっているようです。
ザ・ロビーラウンジ
奥には窓から中庭や中禅寺湖が見渡せるザ・ロビーラウンジがあります。
天井が高く開放感があり広々としたソファやテーブルが配置されています。
ザ・ロビーラウンジの奥には暖炉や本棚に囲まれたスペースであるザ・ライブラリーがある。
暖炉の上にはある本棚には日本や日光に関する書物が並べられている。
一番奥にはザ・バーがある。
アフタヌーンティー
ザ・ロビーラウンジではアフタヌーンティーの提供が行われており、今回の宿泊で頂いたのでご紹介します。
リッツカールトン日光のアフタヌーンティーは少し独特です。アフタヌーンティーは紅茶やハーブティー等の好きな飲物と共に楽しむ場合が多いですが、リッツカールトン日光では日本茶と共に楽しむ形式となっています。
6種類の茶葉コレクションの中から茶葉を1つ選び、その茶葉で煎じたお茶を3煎まで頂くことができます。
まずはウェルカムドリンクとして水出しの緑茶がサーブされます。
窓側の席だったので中庭や中禅寺湖を眺めながら愉しめました。
アフタヌーンティーは3段式のティースタンドで、スコーンは木箱に包まれて提供されます。
季節ごとにメニューが一新され、今回は新緑や初夏をテーマにしたアーリーサマーエクスペリエンスとなっています。
上段はムース、パイロール、メロンの杏仁豆腐。
マンゴーのタルトレット、ライチのレアチーズケーキ、団扇を形どったマカロンなど。
下段はグリーンガスパッチョ、抹茶ケーキとほうれん草のサーモンムース、栃木県産牛の赤ワイン煮込みのクリスピーサンドなどセイボリーが並びます。
スコーンは2種類(ブルーベリー&ホワイトチョコ・プレーン)、クロテッドクリームや苺ジャムを付けて頂けます。
セレクトした茶葉のお茶を3煎までスタッフの方が持って来てくれます。
お茶は3杯までという制限はありますが、量的には2杯くらいでも十分でした。お茶しか選べないので好みは分かれるかもしれませんが、私は元からアルコール等は飲まないので問題ありませんでした。
別料金でコーヒーや紅茶などを単品で注文も可能ですが、フードのメニューも日本茶に合うように作られてるとのことなので、リッツカールトン日光でアフタヌーンティーを頂く場合は日本茶で愉しむのが作法だと言えそうです。
客室棟
リッツカールトン日光の部屋数は全94室あり、レイク棟・メイン棟・マウンテン棟の3棟からなります。
こちらがレイク棟で1階には日本料理 by リッツカールトン日光のお店があり朝食会場の場所にもなっています。
真ん中がメイン棟、先程のアフタヌーンティーなどを頂いたザ・ロビーラウンジやザ・ライブラリー・バーなどがあります。
メイン棟の側に別棟があり洋食レストラン「レークハウス」が入っておりランチやディナーなどに利用できます。
左奥はマウンテン棟で、中禅寺湖に繋がる川や向かいの男体山を望むことができます。今回はこちらのマウンテン棟に宿泊します。
マウンテン棟はアライバルロビーから向かって右側の通路を通って行きます。
今回は全4階のうち3階のお部屋です。客室棟の廊下はブラックのウッドデザインでシックな造り。
植物のような照明が印象的、全体的にシックで和モダンな雰囲気です。
木製のルームキーがお洒落です。
客室(リバーサイドガーデンビュー)
客室はマウンテン棟3階のリバーサイドガーデンビューのお部屋です。窓の枠には新緑が一面に広がっており、木の温もりを感じさせる室内と一体となって自然と調和した空間です。
客室(バルコニーテラス)
客室のテラスは外に出られるようになっています。
テラスはウッドデッキになっており、広々としたソファとクッションにテーブルがあります。真下には庭の向こうに中禅寺湖へと繋がる川が流れているのが見えます。
左奥には中禅寺湖、正面には男体山が見えます。
客室(ベッド)
続いてベッドルームを見ていきます。
ベッドはシモンズ製のキングベッドです。適度な柔らかさで寝心地はとても素晴らしかったです。
ベッドライトはランタンのような和モダンのデザイン。
ベッド横のテーブルにはBluetoothスピーカーや時計、壁にはコンセント。
テーブルの側面にはUSBや室内の照明コントロールボタン、縁側ブラインドの自動開閉ボタンが付いています。
ベッドに寝ながらでもブラインドを自動で開閉することが可能です。閉めると外の光が遮られます。
客室(リビング)
続いて、テラスとベッドルームの間にあるリビングスペースを見ていきます。
テーブルの上にはウェルカムフルーツが木箱に入って用意されていました。
中身はぶどうの王様と呼ばれる日本原産の「巨峰」です。水々しく優しい酸味で甘くとても美味しかったです。
奥行きのある広々としたソファ、下にはUSBやコンセントが付いています。
テラスで寛いでも良し、室内で寛いでも良し。
テーブルやソファの上にはアーム可動式のインダストリーな照明があります。
ソファやチェアで寛ぎながらテレビも見れます。テレビは可動式なのでベッドの位置から見えるようにもできます。
客室(ミニバー)
ソファ横の棚はミニバーコーナーになっています。
上のスライド扉を開けると中には、ミネラルウォーター、グラス、電気ポット、エスプレッソマシンなどが入っています。
下は冷蔵庫、ビールやワインなどのアルコール類、真ん中には持ち込みのドリンクを入れるスペースもあります。
こちらはミネラルウォーターやソフトドリンクなど。
ミニバーのアルコール、ソフトドリンク、スナックの値段は次のとおり。
左の引き出し内にはスナック類の他に、エスプレッソマシンに使用するコーヒーカプセルなどが入っています。こちらは無料です。
こちらはティーセット、紅茶はTWGのものが使用されています。
棚の上には日本茶用のセットもあります。
リッツカールトン日光の部屋はリビングスペースが充実しているのでお部屋でお茶やコーヒーなどを飲んで寛いだり、インルームダイニングを楽しむのも良さそうです。
客室(バスルーム)
壁を隔てた奥はパウダールームとバスルームになっています。
日本式の浴槽と独立したシャワーが備えられた石造りのバスルーム。
浴槽は足を伸ばせるほどではないですが深いのでゆっくり浸かることができます。
※客室風呂は温泉ではありません。
マウンテン棟は外が木々に囲まれているので外からの視界を気にせず入浴することができます。
※季節によって異なります。
プレートの上にはボディタオルとバスソルト。
バスソルトはヒノキの香りだと思います。好みに合えば使ってみましょう。
外資系ホテルでは珍しく客室のお風呂にバスチェアと桶もあります。
バスアメニティはディプティックのボトルになっていました。
高さ調整機能付きのハンドシャワー。
バスタブからも利用できるタイプのハンドシャワー。
天井にはレインシャワーも備わっています。
客室(洗面台)
次は洗面台、ダブルシンクですが扉を挟んで左右に分かれています。
壁付タイプの拡大鏡もあります。
ディプティックのハンド&ボディミルク。
一瞬ハンドソープと間違いそうになるので注意です。
引き出しの中にはデンタル用品などのアメニティ類が入っています。ここまでしか開かないので勢いよく開けない方が良いと思います。
- コットンパッド
- レザー(カミソリ)
- ヘアブラシ
- 歯ブラシ
- くし
- 爪やすり
- シェービングフォーム
- マウスウォッシュ
- シャワーキャップ
- 綿棒
もう1つの洗面台側の引き出しにも同じアメニティが入っています。
スキンケアセットは部屋に常備されていませんが、必要な場合はチェックイン時やフロントに連絡すると用意してもらえます。ブランドはOmnisens Parisのものでした。
体重計はフランス生まれのWithings。
ブラックの鏡面仕上げでスタイリッシュなデザイン。
ドライヤーはマッドブラックのNobby by TESCOM製。
ベッドルームとパウダールーム間の扉は閉めることができます。
これでプライベート空間を確保できますね。
客室(トイレ)
トイレはパウダールーム内の奥にあります。
ウォシュレット機能付きの電子トイレです。
客室(クローゼット)
クローゼットは入口の近くにあります。
クローゼットはかなり広めです。さらに扉を閉めると個室の更衣室になるのがGoodです。扉の裏は全身鏡になっていました。
木製のハンガー、数も十分あります。
リッツカールトン日光オリジナルの浴衣。
温泉時に着ていけるだけでなく、館内も基本的に浴衣でOKとのこと。
※洋食レストラン「レークハウス」のみドレスコードの都合でNG
こちらはオリジナルの風呂敷バッグ。
温泉に行く時などに使えます。
浴衣と合わせて履ける館内用の下駄。
風情がありますが正直少し歩きづらいと感じたのでお好みで。
荷物はこちらのラゲージスペースに置けます。
セキュリティボックスは引き出しの中にあります。
シューズケア商品とランドリーバッグ。
聖書やヨガマットに虫除けスプレー
蚊などに刺されることはなかったですが、いざという時に助かりそうです。
リッツカールトン日光のリバーサイドガーデンビューはホテル内ではリーズナブルな価格帯の部屋となります。部屋から中禅寺湖を望むことはできませんが窓一面に広がる新緑や男体山の景色を望めるので個人的にはマウンテン棟でも良いかなと思いました。メリットとしては庭の木々が生い茂っているのでテラスや部屋風呂を利用しても外の視線を気にしなくて良い点かと思います。レイクビューは中庭やホテルの外からも結構見えるような感じでした。部屋は57㎡なので狭さを感じることはありません。さらに寝転べるような広さのソファーがベッド横、リビング、テラスと3つも設置されています。標準的な部屋で寝転べるようなソファーがあるホテルは少ないと思うので、室内でゆっくりくつろぐには最適だと思います。インルームダイニングなどを利用して部屋で食事をするのも良さそうです。
温泉&ジム
温泉は1階のアライバルロビーを向かって左に進んだ先にあります。
中庭横の通路を通ってSPA棟に向かいます。
フィットネススタジオ
まずは入口のすぐ側にあるフィットネススタジオ(ジム)を少し覗いて行きます。
フィットネスジムは24時間無料で利用できます。ウェイトマシンから有酸素運動マシンまで一通り揃っており、庭の景色を見ながらワークアウトに励むことができます。
ジム内にはタオルやミネラルウォーターが常備されています。
冷蔵庫の中には冷えたミネラルウォーター。
冷えたタオルもあります。
温泉
日光はリッツカールトンブランド初の温泉があるホテルとなっています。宿泊時はぜひ利用しましょう。
温泉へ向かう通路は石造りの通路にライティングで照らされ幻想的な空間。
左が男性風呂、右が女性風呂、間にはお風呂上がりの待ち合わせ場所にも使えるスパラウンジ。
入浴後はこちらのスパラウンジで待ち合わせをしたり、ゆっくり寛ぐことができます。
中庭の景色を眺めながらゆっくり寛ぐことができます。
入口横にもミネラルウォーターが用意されています。
棚の下を開けると冷蔵庫になっており冷えた水もあります。
更衣室や浴場は撮影禁止なので公式サイトより引用させていただきます。
フェイスタオルやバスタオルは自由に取れるようになっていました。中央の台に水も用意されています。
内風呂は外から柔らかな日差しが差し込みリラックスして落ち着きのある空間となっています。夕方以降は暗くなりますが、独自のライティングで日本の温泉旅館にはないムーディーな空間になります(もう少し明るくても良い気がしましたが)
外風呂は硫黄の香りに包まれた温泉となっています。宿泊中に何回か入りましたがお客さんは意外と少なく多くても2〜3人ぐらいでした。インバウンドの宿泊者が多かったからもしれません。
以前、観光ガイドの方に聞きましたが、日本以外の外国の方は他人の前で裸になる必要がある温泉に抵抗があるようで、部屋風呂や温水プールの方が好まれるようです。
感覚としては日本人が海外のヌーディストビーチなどに持つイメージと外国人から見た温泉は同じとか何とか。日本では当たり前の温泉文化も世界的にはかなり珍しい特異な文化なのです。
インバウンド宿泊者が多くなると、日本の温泉も水着着用がOKな温泉が増えることもあるかもしれませんね。
ターンダウン
ターンダウンは時間を事前に伝えておくとその時間に行ってくれます。
夕食や温泉に行く時間などに合わせてやってもらうとスムーズです。
室内にナイトウェアはありませんので事前にお願いしておくとターンダウン時に用意してくれます。
テーブルには水とグラスが用意されています。
リビングのテーブルには氷とおつまみが用意されていました。
ドライフルーツやおかきなどが入っています。
見た目以上に結構量があります。
テラスのランタンにも明かりが灯されており幻想的な雰囲気に。
気候が良い時期なら外で寛ぐのも良さそうです。
ザ・リッツカールトン日光 まとめ
ザ・リッツカールトン日光は手つかずの自然が多く残る奥日光に位置する自然に囲まれたラグジュアリーリゾートホテルです。19世紀には各国外交官の避暑地として利用されていたこともあり、列島で連日猛暑が報じられる中、日中でも気温は25〜27度程度でとても快適に過ごすことができました。紅葉が色づく秋がベストシーズンではありますが、夏の避暑地としても非常におすすめできるホテルです。
首都圏以外の方にとってはアクセスが不便な点は否めません。運転が可能であればどこかでレンタカーを借りる。鉄道を利用する場合は東京駅から東北新幹線でJR宇都宮駅まで行き、そこから在来線でJR日光駅まで行く、飛行機なら羽田空港から京急で浅草まで行き、東武鉄道の特急リバティけごんやスペーシアXなどで東武日光駅まで行くのが一般的かと思います。JR日光や東武日光駅に到着後はタクシーか東武バスでホテルへ向かう形となります。
中禅寺湖の周辺には自然の観光資源が沢山あるので2〜3泊以上してアクティビティを楽しむことも可能です。周囲には飲食店もありますが、ほとんどのお店は夕方以降は閉店してしまうので夕食の計画は事前に立てておいた方が良いと思います。山奥という立地の関係もあると思いますが、ホテルのレストラン等を利用するのであれば事前に予約しておくことを推奨します。夕食に関しては個人的には外のお店で食べた方が良いと思いました。どうしても夜の食事に困った場合はインルームダイニングがおすすめです。
リッツカールトンブランドとしては世界初の温泉があるホテルであり、館内も和モダンでハイセンスな旅館に近い雰囲気で、高級感がありつつも気を張らずに利用できます。個別の対応なのか分からなかったので詳細は書きませんが、ホスピタリティに関してもフレンドリーな感じでとても素晴らしかったです。都会の喧騒から離れて自然に囲まれた地で心身ともに癒やされたい時などに、ぜひ訪れて欲しいと思えるホテルです。
YouTubeでもホテル紹介動画を公開しているので、より詳細に見たい方は動画版もぜひご覧ください。